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August 30, 2007

どーんと告知




Sos Aranzos
Originally uploaded by LuPi75 on Flickr
しばらく告知をさぼっていたので、過去に行った更新を一挙にお知らせすることになってしまいました(汗)

まず、我々のプロジェクトに新しいものがいくつか加わりました。

Croatian-Japanese Picture Dictionary (クロアチア語=日本語絵辞典)
  • なるべく毎日新しい単語を覚えるために作っています。

Kanji Picture Diary (漢字絵日記)
  • 日本語がわからない友人たちに漢字の成り立ちを紹介するために始めたものですが、クロアチア語の単語も少し入っています。

Aquamail ~クロアチアからの手紙~ (アクアめ~る)
  • 麻里子ちゃんとイヴァン君の文通形式のブログです。日本語とクロアチア語と英語の3ヶ国語表記になっています。(追記:アクアめ~るのアドレスが aquamail.croatian101.com に変わりました。2008/4/10)

コメントについて

「クロアチア語くらぶ BBS兼ゲストブック」(掲示板)は、休止中です。検索エンジンにインデックスされないように設定してあるにもかかわらず、なぜか Yahoo! Japan のブログ検索に含まれてしまうからなのです。それで、コメントは今のところEメールで受け付けております。かつては、いただいたEメールすべてに返信していましたが、最近は時間の余裕がなくてほとんどお返事できなくなってしまいました。ごめんなさい!お声をかけてくださったすべての皆様に私たちからお礼を申し上げます。

August 29, 2007

プリトヴィツァの湖に行くってクロアチア語でどういうの?



前回の日記「プリトヴィツェ、それともプリトヴィチェ?」の続きです。

亀吾郎からの質問状:

お願い、教えて!例えばここに二人の旅行者がいて、一人はプリトヴィツェ湖群国立公園の湖へ、もう一人はプリトヴィツァ村にある湖に行くところだとするね。二人とも "Idem na Plitvičko jezero!" (「プリトヴィツェ(プリトヴィツァ)の湖に行ってきます!」の意)と言うけど、この言い方では、「プリトヴィツェ(国立公園)の湖へ行く」ともとれるし「プリトヴィツァ(村)の湖へ行く」という意味にもなってしまうので、紛らわしいことがあるかもしれない。 もちろん、"Idem na Plitvičko jezero." (ひとつの湖に行く場合) とか "Idem na Plitvička jezera." (複数の湖を訪れる場合) といえば、クロアチアでは「プリトヴィツェ湖群国立公園の湖に行くのだろうな」、と理解されるのが一般的だと思うけど、敢えて「プリトヴィツァ村の湖に行くんです。」って伝えたい場合、どう言えばいいの?

回答:

「プリトヴィツァの中の湖へ行く」と言えばいいのです。

Idem na jezero u Plitvicu. (ひとつの湖に行く場合)
Idem na jezera u Plitvicu. (複数の湖に行く場合)

この場合の場所を表す u は対格支配なので、Plitvica を Plitvicu にします。

ちなみに、もっと簡単にして、「プリトヴィツァ村に行く」という場合は、

Idem u Plitvicu.

また、「プリトヴィツェ湖群国立公園に行く」 というなら

Idem na Plitvice. または
Idem u Plitvice.

と言います。湖に行くときは前置詞 na を使うので、プリトヴィツェ湖沼群にも na が使えるわけです。Plitvice は Plitvica の複数形ですから対格になっても変化せず、Plitvice のままです。お勉強がんばってね♪

August 27, 2007

プリトヴィツェ、それともプリトヴィチェ?




P7250174
Originally uploaded by mib_hron Flickr
カール・マイの冒険小説が1960年代にヨーロッパで次々映画化されたとき、そのロケ地にもなったクロアチアのプリトヴィツェ湖群国立公園。(詳細は、8月24日の日記「クロアチアで撮影された西部劇」を参照のこと)

日本ではプリトヴィチェと表記されている場合もあり、チェなのかツェなのか、いったいどっちで呼べばいいのか悩んだことのある人はいませんか?(ここに手をあげている人がひとりいますw) これから文法的にみてみますけれども、結論だけ知りたい方は、説明をすっとばして最後の部分をお読みください。

プリトヴィツェの湖をクロアチア語で何と呼ぶか

プリトヴィツェ湖群を現地のクロアチア語にすると、Plitvička jezera (プリトヴィチュカ イェゼラ)となるのは多くの方がご存知でしょう。公式ホームページでも、Nacionalni park Plitvička jezera (英語では Plitvice Lakes National Park) となっているのが分かります。はじめに、これがどうしてなのかをご説明します。

まず、湖ひとつは、クロアチア語で jezero (イェゼロ)といいます。ここには湖が16個あるので複数形にして jezera (イェゼラ)となり、日本語では一般的に湖沼群とか湖群と訳されています。

これを、地名のプリトヴィツァと組み合わせ、「プリトヴィツァの湖」(単数形)というなら Plitvičko jezero (プリトヴィチュコ イェゼロ)です。それを複数形にして「プリトヴィツァの湖群」という場合、 Plitvička jezera (プリトヴィチュカ イェゼラ) となるのです。

Plitvice (プリトヴィツェ)は、Plitvica (プリトヴィツァ)の複数形です。国立公園に指定されている地域の中に、Plitvica (プリトヴィツァ)という村がありますので、地図で見てみますね。ちなみに、クロアチア語の c の音は、チではなく、ツのような音です。c の上に v の記号がつくと、チのような音になります。

プリトヴィツェ湖群国立公園の公式ホームページにある地図 (追記:リンク切れ)

上記の地図のすぐ下にある "Locate places on this map by name" というところで、PLITVICA を選びますと、プリトヴィツァ村が拡大されます。その周辺一帯の、国立公園に指定されている大きな地域はプリトヴィツェと(複数形で)呼ばれます。地図上で緑色の線で囲まれているところです。

Plitvica Plitvice

すなわち、クロアチア語で「プリトヴィツァに行ってきます。」といえば、その人はプリトヴィツァ村に行くということであり、一方、「プリトヴィツェに行ってきます。」といえば、プリトヴィツェ湖群国立公園に行くという感じになります。(クロアチア語でどういうかは次の日の日記に書いてあります。)

結論

どうです、頭が混乱してきましたか?(o ̄∀ ̄o)

結論としては、この国立公園は、プリトヴィチェではなく、プリトヴィツェなんです。

c と č の発音の違いは我々のホームページを参考にどうぞ。( → 「クロアチア語の発音」

ブログ内関連記事
世界遺産プリトヴィツェ国立公園の電子グリーティングカード

August 26, 2007

カール・マイの魅力




A Very RED Indian

Originally uploaded by Pete Woodheadon flickr
前回の日記「クロアチアで撮影された西部劇」の続きです。

ヘッセもアインシュタインもシュヴァイツァーも愛読していた

クロアチアでも大人気だったカール・マイの冒険小説。1978年にエンデルレ書店から出版された日本語訳「カール・マイ冒険物語 アパッチの酋長ヴィネトゥー 1」のあとがきに、カール・マイの魅力を物語る大変興味深い話が紹介されています。(図書館から借りてきました。筑摩書房版のほうは見ていないので分かりません。)ヘッセが伝えたというその話は、次の通りです。

1949年、アメリカのコロラド州で開かれたゲーテ祭で余興として催されたインディアン・ショーに、ヘルマン・ヘッセ、アインシュタイン、シュヴァイツァーが同席したときのこと。本物のネイティブ・アメリカンが馬術などを披露するのを見たヘッセが、思わず叫んだそうです。「こいつはまったく夢のようだ。まるで我々の古馴染みのカール・マイが生きているようだ。例のヴィネトゥーの名だたる白銀銃までそろっている・・・。」すると、隣にいたアインシュタインもヘッセの膝を叩いてこのように囁いたのです。「実はわたしも同じことを考えていたところです。」そして、ショーのあと、アインシュタインは、ウルムとミラノで過ごした全少年時代、カール・マイに絶大な影響を受けたことを告白し、「今日でもなお、わたしが絶望的な気持ちになった時など、彼はわたしにとって、好ましく且つ価値ある存在なのです。」と言ったのだそうです。そのうちシュヴァイツァーも二人の会話に加わり、このように言いました。「もちろん私もご同様で、マイには血道をあげました。しかし、彼の作品で最も強くわたしの心を捉えたのは、彼の平和愛好と相互理解に対する確固たる信条です。これは、彼のほとんどすべての作品に生命を与えているものであり、寛容さといたわりをもつこと、つまり、たとえ隣人が悪の道を歩む者であろうと、その隣人の中にキリストに於る兄弟を見ること、それを教えてくれたものです。まさにこの点にこそ、彼の作品の不滅さがあるとわたしは思う・・・。」

誰にでも子供のころ読んだ愛読書があると思います。わたしにとっては、それが松谷みよ子さんとか舟崎克彦さんだったり、漫画やアニメだったりもするわけですが、彼らにとっては、カール・マイがそういうものだったのですね。

カール・マイの魅力

カール・マイの魅力については、先のシュヴァイツァーの言葉に全く同感です。先述のエンデルレ書店版ヴィネトゥの中のカール・マイによる前書きは、

赤色人種は死に瀕している!
(Ja, die rote Nation liegt im Sterben! )

で始まります。(ドイツ語版では、これは第2段の始めのようですが。)ネイティブ・アメリカンが「白色人種」にとことん卑怯なやり方で裏切られ、「打ちのめされ、叩きのめされながら」滅亡の道を辿っていることが説かれています。こういうことは、当時アメリカの作家たちにはなかなか書けなかったことではないかと思うのです。しかし、ドイツに住むカール・マイは、それをとても辛辣に言ってのけ、さらにこれがまた情熱的な口調なので、読んでいてもそれほど厭味には感じられません。ヒューマニズムの追求という、純粋な創作意欲に支えられているからでしょう。

私が今や大好きなハリー・ポッターのシリーズを初めて読んだとき、第1巻の半分くらいまでは正直言って進行が遅すぎてつまらないと思ったものですが、それに比べ、このヴィネトゥは、始めからずっと冒険続きで飽きさせません。前書きからすでに熱い気迫に満ちています。

カール・マイの小説を読むには

カール・マイ作品のドイツ語のオリジナルは、著作権の期限が切れているので、オンラインで読むことができます。

カール・マイの小説 (ドイツ語)
de.wikisource.org/wiki/Karl_May
追記:Winnetou I-III 

「ヴィネトゥ I」 の朗読 (ドイツ語)
www.gutenberg.org/etext/21798

カール・マイの小説 (英語訳)
karlmay.leo.org/kmg/sprachen/englisch/primlit/index.htm (追記:リンク切れ)
追記:www.karl-may-gesellschaft.de/kmg/sprachen/englisch...


August 24, 2007

クロアチアで撮影された西部劇




Plitvice Waterfalls
Originally uploaded by drewcom22 on Flickr
前回の日記「日米の子供たちに人気の本とは?」の続きです。子供の頃好きだった本について、クロアチア人の友人に尋ねたときに返ってきたのは、「カール・マイ」という作家の名前でした。か、かーる・まい?いったい誰なんでしょう?

カール・マイ

Karl May がクロアチア人でないことは名前からして一目瞭然ですが(クロアチア語には y というアルファベットが存在しません)、19世紀の終わりごろから20世紀初頭にかけて活躍した、ドイツの作家だそうです。彼の著書「ヴィネトゥ」の日本語版を出版している筑摩書房のホームページによると、「ヘッセ、アインシュタイン、シュヴァイツァーも少年時代に血道を上げて読み耽った、ドイツ国民文学の最高傑作」ということですので、あちらでは相当人気があったようですね。ヴィネトゥという登場人物は、アパッチ・インディアンの勇者。カール・マイの冒険小説の舞台はアメリカ西部だけでなく、オスマン帝国領域や中東、中国など多岐に渡っています。1960年代には、それらがヨーロッパで次々と映画化されました。そして、そのロケ地の多くが旧ユーゴスラヴィアなんです。クロアチアのプリトヴィツェ湖沼群でも撮影された西部劇とはいかなるものなのか?!あそこでネイティブ・アメリカンが駆け回る光景をちょっと想像すると・・・とっても興味が湧いてきました。

というわけで、旧ユーゴスラヴィアでもカール・マイの小説はとても人気があったそうです。先述の友人(年齢は20代)は、子供のころお父さんに薦められて読んでみたらおもしろくて、どんどん読んだと言っていました。でもこれは子供のために書かれた児童文学ではなく、大人のために書かれた大衆小説です。ずいぶん大人びたものを読んでいたんですねぇ。この友人は、公共図書館から本来2冊を2週間借りられることになっていたのが、とても読書家だったので、司書さんの特別な計らいにより、7冊ぐらいまで借りられるように許可されていたいたそうです。なんだか、フランク・マコートの幼少時代と似てますね!(→ 過去の日記「『アンジェラの灰』とキリスト教の聖人たち」を参照のこと)

→ 次の日の日記「カール・マイの魅力」に続く

ブログ内関連記事
プリトヴィツェ、それともプリトヴィチェ?
世界遺産プリトヴィツェ国立公園の電子グリーティングカード

ヴィネトゥの冒険〈上〉―アパッチの若き勇者

August 22, 2007

日米の子供たちに人気の本とは?




two thirds of the way through...
Originally uploaded by emmareeveson Flickr
アメリカの子供たちに最も人気のある100冊の本のリストが、亀吾郎のブログに出ていました。この夏は、英語の勉強を兼ねて欧米の児童文学を読んでいく決意だそうです。(秋の夜長まで待てばいいのにね、よりによってこんな暑い時期に・・・。)

クロアチアの子供たちに人気の100冊とかもどこかで発表されると嬉しいんですけど。最近人気の児童文学の1位は、クロアチアでもやはりハリー・ポッターだそうです。じゃあ、そのほかは?たとえば10歳の頃どんな本が好きだった?とクロアチア人の友人に聞いてみました。その答えは次回書きますが、10歳のころ、みなさん自身はどんな本がお好きでしたか?日本におけるミリオンセラーの児童文学一覧がウィキペディアに載っています。みなさんのお気に入りの本も含まれていますか?

→ 次の日の日記「クロアチアで撮影された西部劇」に続く

参考リンク(外部サイト):
日本におけるミリオンセラーの児童文学一覧(ウィキペディア)
紀伊国屋書店 BookWeb 2005年の児童文学・児童書 年間ベストセラー (追記:リンク切れ)

August 4, 2007

海辺でお昼寝



亀吾郎のクロアチア語日記:

Sea

Imali smo još jedan vruć dan danas, pa sam otišao na more i malo odspavao na hladnom povjetarcu.

今日も暑かったので、海へ行って涼しいそよ風のなかで昼寝をしました。

We had another hot day today, and I went to the sea and took a nap in a cool breeze.

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