October 10, 2006

NHKラジオの外国語講座



今月からNHKラジオ・テレビの外国語講座たちが新スタート(番組により再放送)を切りましたね。今回初めていろいろな外国語をラジオで聞きかじってみました。それぞれ初心者でも面白く聞けるようになっていますが、ひとつだけ異色なのがハングル講座です。まったくの初心者の私には、第一回目からこのハングル講座だけは、う~ん、だめ、全然おもしろくなかった・・・。ほかの外国語講座(ドイツ語、フランス語、イタリア語、中国語、ロシア語、スペイン語)はやさしい会話文から入って、重要な構文を毎回ひとつずつ覚えていけば、6ヶ月のコースが終わるころには最低でも100構文覚えられているはずなんですが、ハングル講座は会話文がなく、ハングルの文字を解読したり発音するのが中心です。

しかし!実はそれはそれで当然だったんです。私がもっと早く気付くべきでした。ハングルというのは、朝鮮で使われる文字そのもののことなのだそうですね。つまり、ハングル講座とは、いうなればひらがな講座とかアルファベット講座のように、文字を学ぶのが中心。会話文がないのも無理はありません。やる気があるリスナーのかたにはとても役に立つ講座なのだろうと思いますが、私のようになんとなく聞いている者にとってはハングル文字だけ覚えていくのが苦痛で苦痛で。もう聴講をやめてしまいました。かつて、外国人の友人が、「ひらがなとカタカナを覚えるのがつまらなくてなかなか頭に入らない」とこぼしていたのを思いだし、ああ、こういう気持ちだったのかぁ、と思いました。

教える側に立つと、このハングル講座のような体験は貴重でもあります。何を教えるにしろ、教えられたほうが拒絶反応を起こして、「こんなのもう勉強したくない!」と嫌気がさしたらこちらとしても申し訳ない。受験勉強のようにどんなに嫌でもやらなきゃいけない科目ならまだいいかもしれませんが、自主的に外国語を学ぶ際にそのような気持ちがあるとどうしても長続きしません。また、学習者のそういう気持ちは割と長く引きずるものです。「クロアチア語を教えて!」ホームページに関していえば、まずみんな(われわれ自身も含め)の勉強のやる気が出るような場作りをめざしたいと思います。

さて、予想外に、また聞きたくなった講座も結構ありました。たとえば、スペイン語講座から飛び出す軽い冗談やテーマ・ソングがおもしろい。ロシア語は、クロアチア語に似ているので、クロアチア語との共通点を探すのが楽しいです。クロアチアには、英語は通じなくてもドイツ語が通じる地域やイタリア語が通じる地域がありますから、そういう言語をちょっと覚えておくと役に立つかもしれません。(参考:「クロアチアの子供は英語を話せる?」)それに、イタリア語は日本人にとって発音しやすい気がします。

複数の外国語講座を聞くことのメリットは、意味がわからなくても、いろいろな言語を聞いて発音のまねをしていると、ほんとうに耳や口がすごく柔軟になること。日本語にない音が自然と聞き取れるようになって、どんな音でも発音しやすくなります。これはクロアチア語の発音練習にも凄く役立つんですよ。とにかく、4月と10月は特に(文法もまだ難しくないし発音の仕方を丁寧に解説してくれるので)、NHKラジオの外国語講座たちがおすすめです。

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