どうも雰囲気がよく似ていると思ったら、ユーロビジョン・ソングコンテストで2004年に2位になったセルビア・モンテネグロの曲と、今年3位になったボスニア・ヘルツェゴビナの曲は、同じ人の作曲によるものだったんですね!おみそれいたしました。
2年前にセルビア・モンテネグロ代表として出場して2位をしとめたジェリコ・ヨクシモヴィッチ(Željko Joksimović)さんが、今年のハリ・マタ・ハリ(Hari Mata Hari) の "Lejla" (レイラ)の作曲も手がけたのだそうです。(詳細は英語版のウィキペディアに載っています。:Hari Mata Hari) 私は今回の "Lejla" よりも2年前の "Lane Moje" のほうが好きでしたけれども。
Hari Mata Hari という名前
さて、Hari Mata Hari のヴォーカルを務めるのは Hajrudin Varešanović さんといいます。Hajrudin という名前を聞くと、あのスタリ・モストを建築したと言われているオスマントルコ の Mimar Hajruddin を思い出すので、これはきっとムスリム系の名前なのかなと思っていましたが、クロアチア人の友人によれば、Varešanović(ヴァレシャノヴィッチ)という苗字はむしろセルビア人っぽい響きがある、ということです。先述のウィキペディアの記事によると、歌の題名に使われた "Lejla" というのはアラブ(ムスリム)系の女性名らしく、そういえばこのブログで過去に言及したボシュニャク人(ムスリム)にもレイラさんという方が二人出てきました。Hajrudin を簡略化した呼び方が Hari ですから、Hari Varešanović と表記してあることも多いです。一説によると、彼の昔のあだ名が「マタ・ハリ」(20世紀初頭に欧州の二重スパイとして逮捕され処刑された踊り子)だったせいで Hari Mata Hari というステージ名にしたのだとか。「マタ・ハリ」はこの女スパイの踊り子としての芸名であり、語源はマレー語またはインドネシア語で eye of the day (日の眼、すなわち太陽)を意味するそうです。これも詳しくはウィキペディアでどうぞ。(ウィキペディア:マタ・ハリ)
バンドの Hari Mata Hari は現地ではもう長年有名だし、私もこの名前がもうずっと気になっていたので、これですっきりしました。「ハリ」は英語名にすれば「Harry (ハリー)」。ハリー・ポッター・ファンの私達としてはハリではなくハリーと書きたいところですw
Lejla の歌詞
ハリ・マタ・ハリの公式サイトへ行くと、"Lejla" の歌詞を3ヶ国語で読むことが出来ます。(ボスニア語、英語、フランス語)http://www.hari-mata-hari.com/ (追記:リンク切れ)
ビデオは5月31日の日記のほうで見られます。まだご覧になっていない方は、ぜひヘルツェゴビナの風景をお楽しみください。
ユーロヴィジョン・ソングコンテストのライブ映像
日本の演歌のような歌いまわしが聞けます。Lane Moje
Lejla
ブログ内関連記事: ユーロビジョン2004、セルビア・モンテネグロのビデオクリップ モスタル周辺で撮影されたビデオ!