November 17, 2005

「アレキサンダー」(2004年)



原題:Alexander
監督:オリバー・ストーン

この映画、コリン・ファレルの顔にすごい違和感を感じてしまいました。髪だけは金髪なのに、眉毛とか無精髭の色が黒いから、この役のために髪を染めたんですっという雰囲気。これでかなり最初からひいてしまいました(笑)。アレキサンダーの人生を、時間を交差させながら淡々と描く。だから、話に深く感動するようなことは全然なかったけど、歴史について考えさせられたので、興味深かったと言えなくも無い。

この古代マケドニア王国というのは、旧ユーゴスラビアの一部であった今のマケドニア共和国とは違うものらしいですね。古代マケドニア王国があった地域は、今のブルガリアとギリシャとマケドニア共和国に分断されていますが、もともとはギリシャ人が多く住んでいた地域。そのあとそこにスラブ人が侵入してきました。ギリシャ側にしてみれば、古代マケドニアはギリシャの一部という意識が強く、スラブ人がマケドニアの名前を名乗るなんてとんでもない、ということのようです。逆に、マケドニア共和国側にすれば、自分たちはもう先祖代々マケドニアの地に住んでいるのだから、マケドニアを名乗って何が悪いのさ、という感じでしょうか。友達のクロアチア人に聞いてみたら、そんな確執については全然知らなかったと言っています。でも、マケドニア共和国の人に聞いてみたら、やっぱりギリシャに対して怒ってました!

アレキサンダー大王の母親オリンピアをアンジェリーナ・ジョリーが演じており、かなりアクセントの強い英語を話しています。Rがすごい巻き舌です。オリンピアはエピロテという場所の出身らしいのですが、エピロテはギリシャの北西部で、アルバニアやマケドニア共和国にも近い。「外国語なまり」を演技で作り出すにあたり、周辺のスラブ系言語を参考にしたのかな??んー、Rが巻き舌になる言語は他にもあるから、違うかも(笑)。

アレキサンダー プレミアム・エディション

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