November 26, 2005

ボスニア紛争の死者の数が見直される



デイトン合意からちょうど10周年。欧米のニュースでは、戦後10年を振り返って特集を組むなど、いろいろな方面でかなり話題になっていました。それに比べ、日本国内での扱われ方のなんと小さかったこと!日本のメディアの弱さを感じてしまいました。

さて、20万人とも25万人とも言われていたボスニア紛争の死者の数ですが、よく調べてみたらその半分の10万人ぐらいかもしれないそうです。

ニュース記事:
Research halves Bosnia war death toll to 100,000 (ロイター)(追記:リンク切れです)

まだ調査中で、正式な結果は来年の春に出るそうです。死者数がたとえ半分に減ったとしても、戦争の悲惨さは変わりません。

もっとすごいのは、いまだに1万4千人が行方不明だそうで。

ニュース記事:
14,000 Bosnians still missing (追記:リンク切れです) 

皆殺しにした人々を集団墓地に埋め、さらに証拠隠滅のためにそれをブルドーザーで掘り返して別の5箇所に移したので、人骨はバラバラの状態のことが多く、同一人物の骨が複数の墓地で見つかってもおかしくないそうです。先月も、集団墓地のひとつが新たに発見されました。これを聞いて、当時者でない私でさえ非常な怒りを感じるぐらいですから、家族をそんなふうに殺された人々の怒りや悲しみは想像を絶するものがあります。

ニュース記事:
New Srebrenica Mass Grave Found
Identifying Srebrenica’s Missing(&虐殺の日の体験談)(動画とテキスト)

最近は物騒な世の中ですが、こんな戦争に比べたら日本はまだ平和ですね。いまの日本の平和に感謝・・・。

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