1630年のクロアチア兵のネクタイ
1810年の英国イングランド人のネクタイ
1995年のビジネスマンのネクタイ
www.posta.hr/default.aspx?id=3622&m=128
切手を見ると、昔のものはネクタイというよりもネッカチーフというかスカーフみたいじゃありませんか?私は「ネクタイ」と聞くと、現代のビジネスマンが身につけるようなものを思ってしまうのですが、英語では necktie。つまり、首に巻く布なら何でもネクタイと呼んでいいみたいですね。
ちなみに、necktieをMerriam-Webster の辞書で引くと、定義は下のようになっています。
a narrow length of material worn about the neck and tied in front; especially : FOUR-IN-HAND
www.merriam-webster.com/dictionary/necktie
現代のビジネスマンが身につけるようなものは necktie の一種で(英語では four-in-hand などと呼ばれる)イギリスのイングランドで始まったそうです。ウィキペディアによると、蝶ネクタイもイギリスで始まったそうですし、ネクタイとイギリスは深い関係がありそうです。それで、2番目の切手がイングランド人のネクタイなんでしょうね。(参考:ウィキペディア-ネクタイ)
ネクタイの歴史は、クロアチアのネクタイブランド「CROATA」のホームページでも読むことが出来ます。(英語)
http://www.croata.hr/homeland/index.php (追記:リンク切れ)
「クロアチア人」というのは、クロアチア語で Hrvat (フルヴァット)といいます。これが17世紀のフランス語に「ネクタイ」の意味で取り入れらた時に cravate (クラヴァット:フランス語でネクタイのこと)に変わったというのが通説です。先述のクロアチアの切手のホームページでは、おそらくドイツ語の影響を受けたせいだろうと説明されています。フランス語だと h を発音しないので、フランス人にとって Hrvat はとても発音しにくいだろうと思います。私の想像では、フランス人が単に Hrvat を発音できなくて、cravate というふうにしか言えなかったのではないかなと思うんですが(^^;) ちなみに、クロアチア語でネクタイは kravata (複数形は kravate)といいます。
そういえば、映画「ピンクパンサー」のリメイク版が最近欧米で公開されましたね。その中で、強烈なフランス語なまりで話す主人公のクルーゾー警部(スティーブ・マーティン)が、どうしても英語の「ハンバーガー(hamburger)」という発音が出来なくて(h の発音が出来なくて)トラブルに巻き込まれるというシーンがあるそうです。下記の英語版のホームページに行って劇場予告編を見ると、その様子が少し出てきます。クルーゾー警部がアメリカに出張することになったので、完璧な米語の発音を身につけようと思い、発音の専門家を雇って英語の練習をするのだけど、"I would like to buy a hamburger." を何度練習してもどうしてもいえないという場面が見られます(笑)日本公開が楽しみ。
映画「ピンクパンサー」の公式ホームページ:
www.sonypictures.com/movies/thepinkpanther/ (英語)(追記:リンク切れ)
www.foxjapan.com/movies/pinkpanther/ (日本語)(追記:リンク切れ)