October 24, 2005

クロアチアでも鳥インフルエンザ (1)



先週末(10月21日)鳥インフルエンザが正式に初確認され、大騒ぎのクロアチア。ニュースにこんな見出しがありました。

Sanader: Sve ćemo platiti
http://www.iskon.hr/vijesti/page/2005/10/23/0025006.html (追記:リンク切れ)

昨日の日記にも出てきた ćemo がこんなところにもお目見えしています。「我々は・・・するつもりだ。」って、一体何をするんでしょうか?platiti は「払う」という動詞です。sve は「全て」という意味なので、全体では 「We will pay for all. 私たちは全てお支払いします。」ということです。鳥インフルエンザに感染した白鳥の死体が見つかった池がある地域では、家禽すべてと野鳥(合わせて1万羽以上)が殺されなければいけないことになっており、その影響を受ける農家の数は約千戸。その鳥たちの安楽死にかかるすべての費用を政府が払う、と約束するサナデル首相の言葉が Sve ćemo platiti. というわけです。また、欧州委員会がクロアチアからの鳥肉の輸入を禁止する意向にあることから、クロアチアの鳥肉産業全体が大打撃を受けることは必至な模様です。

関連記事:
Croatia culls poultry after first bird flu case (ロイター)
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L22741308.htm (追記 2017/01/30: リンク切れ。同じ記事がこちらで読めます)

現場を地図で確認

死んだ白鳥が見つかった現場は、クロアチアのスラヴォニヤ地方にあるZdenci国立公園の近くのGrudnjak池で、首都ザグレブの約200km東です。

  • Google地図で Zdenci の位置を見るにはここをクリック。

今月はじめにルーマニアで、ヨーロッパ初のH5N1型が確認されましたが、クロアチアやトルコ(トルコでも鳥インフルエンザが確認されています。)はドナウ川によってそのルーマニアと繋がっています。

ドナウ川の流域の地図
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Danubemap.jpg
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Danubemap.JPG

狂牛病とかなら輸入制限も効果的でしょうが、鳥には「渡り鳥」がたくさんいるので、殺してもキリがないんじゃないかな・・・。ドナウ川に沿って東西に移動する渡り鳥もいるそうです。クロアチアの白鳥も、東からウィルスを運んできたのではないかと推測されています。

関連語

ptica = 鳥 a bird
ptice = 鳥の複数形 birds
ptičja gripa = 鳥インフルエンザ bird flu
ribnjak = 池 a fish pond
ribnjak Grudnjak = Grudnjak fish pond

ブログ内関連記事:
クロアチアでも鳥インフルエンザ (2)

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