どの郵便局を使えばいいの?
- 最寄の郵便局からどこへでも郵便物を送ることが出来ます。ただし、切手はその系列の郵便局が発行した切手しか使えないそうです。例えば、クロアチア系の郵便局から送るときは、セルビア系やムスリム(ボシュニャク)系の郵便局が発行した切手を使うことが出来ないということです。
- 近所に2種類(ムスリム系とクロアチア系など)の郵便局がある場合は、あて先の住所によって選択します。あて先の場所がムスリム系の地域であれば、ムスリム系の郵便局から送ったほうが早いでしょう。ムスリム系の郵便局は、Mostar、Tuzla、Zenica、Bihać、Travnik、Goraždeなどにあり、その本局は Sarajevoにあります。Mostar(モスタル)にはクロアチア系郵便局の本局もあります。
- 例えば、クロアチアとの国境近くに住んでいる人が、ボスニア・ヘルツェゴビナからクロアチアのザグレブに宛てて郵便物を送るなら、クロアチアに行ってそこの郵便局から送ったほうが早いです。(注:ボスニア・ヘルツェゴビナのクロアチア系郵便局ではなく、クロアチア共和国が運営している郵便局ということです。)
ボスニア・ヘルツェゴビナの身分証明書があれば、パスポートなしで簡単にクロアチアに入国できるそうです。追記:2013年7月1日にクロアチアがEU(欧州連合)に加盟したため、入国のルールが厳しくなりました。ボスニア・ヘルツェゴヴィナからクロアチアに入国するには、必ずパスポートが必要になりました。
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦(ボスニア・ヘルツェゴビナという国の中の、スルプスカ共和国を除いた部分)の人口比率を2002年の統計でみると下のようになっています。ムスリム(ボシュニャク人): 72.9%
クロアチア人: 21.8%
セルビア人: 4.4%
その他: 1.0% (ウィキペディアより)
クロアチア人の数は約20%にすぎないので、いくら共存しているといっても、ムスリムの人に有利な社会構造になってしまうんでしょうね。クロアチア人たちのこんな声を聞いたことがあります。
- 国に税金をどんどん吸い取られて、それがムスリムが多く住む場所(首都サラエヴォなど)の生活をよくするために使われるばかりだ
- 10年前はとにかく戦争を終わりにしたかったので、デイトン合意を歓迎したが、蓋を開けてみれば条件が不公平で生活は苦しくなる一方・・・
- デイトン合意を見直して欲しい
デイトン合意の問題点と見直しについては、昨年の10周年記念式典の頃も、欧米の新聞が多くとりあげていました。ボスニア・ヘルツェゴビナは、ようやく中央集権を目指して憲法を改正していくということなので、この国をどんなふうにまとめあげるのか、注目です。
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