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September 29, 2005

”101 places to visit in Zagreb”



Visit Croatia Forum で、こんなスレッドを見かけました。ザグレブ現地の人の意見も入ってます。

"101 places to visit in Zagreb" (英語)
visitcroatia.proboards.com/index.cgi?board=anything&action=display&thread=5728&page=1

(3ページまで続きます。左下のドロップダウンメニューで次のページに進みます。)

挙げられた場所をざっと見てみますと、

Aromatica shop in Vlaska
Tolkien's Pub in Gornji Grad
B.P. Club
Mestrovic Atellier
Regent Esplanade Hotel(での宿泊)
Zoo
Flower market
Fish market
Main Square (で水遊びする人々を見る)
Churches
Botanical Garden
Mandusevac
Strossmayer's promenade
Vraz's walk
Kamenita vrata

などなど。続きは上のリンクを辿って読んでください。

ザグレブに旅行に行くときに役に立つかも・・・っていうか、私はザグレブにまだ行ったことがないので妄想旅行のおつまみにさせてもらいました(^^;) 

こんな私でも Tolkien's Pub は聞いたことがあります。よっぽど有名なところなんでしょうね。

世界ふしぎ発見クロアチア裏話



8月27日に放送された世界ふしぎ発見のクロアチア特集。番組では見られなかった部分(撮影の裏話など)が下記のページで読めます!

世界ふしぎ発見 第930回

アドリア海の知られざる楽園 クロアチア

http://www.tbs.co.jp/f-hakken/mystery930_1.html (追記:リンク切れ)




September 28, 2005

ヴェチェルニ・リストにびっくり!



少し古い話ですが、今月のExcite世界びっくりニュースにこんなのがありました。

「クロアチアで、羊のリアリティショー 落ちたら食われる!?」
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081126731900.html

クロアチアで、人間ではなく羊をフィーチャーしたリアリティショーがインターネットで配信されている。10日間のショーを勝ち抜いた勝者には、金ではなくその健闘を讃える詩が贈られる。結果が出るのは17日。7匹の群れから投票で落とされた羊は食べられるだろう、と14日付のクロアチア紙「ヴェチェルニ・リスト」は報じた...(以下省略)

コンテストの結果は今月の17日に出ましたが、http://www.stado.org/ にいけばまだ写真などが見られます。(ライブカメラはもう見られません。)

優勝したのは Josip(ヨシップ)くん!!なかなか凛々しいお顔をしています。

さて、このニュース記事にも引用されているクロアチア紙「ヴェチェルニ・リスト」。これは、クロアチアでは大変メジャーな新聞で、世界に配信されるクロアチア関係のニュースの中でちょくちょく見かける名前です。

ヴェチェルニ・リストのインターネット版もあります。ただし、周りに子供さんがいないところで見てくださいね!インターネット版だと、トップページにヌード写真がバシバシ出てきます。日によっても量が違いますが、先日見たときには女性のトップレス写真が4,5枚はありました・・・。

こんなメジャーな全国紙のトップページになぜヌードが!?日本やアメリカだったら絶対に一般の人から苦情が来そうです。クロアチアでは平気なんでしょうか?とクロアチア人のかたに聞いてみました。これにはさすがに驚いた様子でしたが、「インターネット版だから、読者集めのためにやっているのだろう・・・」、というご意見でした。紙版ではヌードが表誌になったりはしません。有力紙のインターネット版のトップページにヌードが出てくるのはクロアチアでも珍しいけれど、他例がないわけではないそうです。今日はというと、ファッションショーからの写真だからまだましか。(Galerije slika というのがフォト・ギャラリーのセクションです。かなり過激な写真を含むことが多い・・・。)

Vecernji List
http://www.vecernji-list.hr/

追記(2014年):2005年当時はそのような状態でしたが、2014年現在ではトップページに過激なヌード写真はもう出てきませんのでご安心を!

September 26, 2005

ヘルツェゴビナってどこからどこまで?



ブルース・リーの銅像が建てられることになったモスタル市は、ボスニアではなくヘルツェゴビナの方にあります。では、ヘルツェゴビナってどこからどこまでのことなんでしょう!?

はっきりした境界線は決められていないそうです(^^;)でも、だいたいの境はあるそうで、その地図はウィキぺディアで見られます。

en.wikipedia.org/wiki/Herzegovina

ボスニア・ヘルツェゴビナの国土の上部約3分の2がボスニア、のこる南部の3分の1がヘルツェゴビナなんですね。

そして、この国を二分する方法は他にもあります。こちらの地図をご覧ください。

http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Bk-map.png

ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦(Federation of Bosnia and Herzegovina) と スルプスカ共和国(Republika Srpska)に分かれています。一概すれば、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦にはクロアチア人とボシュニャク人(ムスリム)が住み、スルプスカ共和国にはセルビア人が住んでいます。

英語表記の地図なので、Federation of Bosnia and Herzegovina が英語で書かれています。しかし、Republika Srpska はセルビア語のまま。なぜでしょうか。

国連のホームページにとても詳しい地図が載っていますが、そこでもやはり Republika Srpska はセルビア語のまま。

http://www.un.org/Depts/Cartographic/map/profile/bosnia.pdf

理由は、セルビア・モンテネグロの一部であるセルビア共和国(Republika Srbija)との混同を避けるためで、とくに英語圏では敢えてセルビア語のままで呼ぶ慣例なのだそうです。

日本では多くの場合スルプスカ共和国と呼ばれています。また、セルビア人共和国と呼ばれる場合もあります。そして、セルビア・モンテネグロにある方はセルビア共和国と呼ばれます。確かに紛らわしいですね。

まとめ

Republika Srpska(Republic of Srpska, スルプスカ共和国またはセルビア人共和国)はボスニア・ヘルツェゴビナの一部。

Republika Srbija(Republic of Serbia, セルビア共和国)はセルビア・モンテネグロの一部。

*追記*
このブログ記事が書かれたのは2005年ですが、その後の2006年6月、モンテネグロ共和国が独立したため、「セルビア・モンテネグロ」という国名は消滅しました


ブログ内関連記事:
ボスニア・ヘルツェゴビナの記念切手
ボスニア・ヘルツェゴビナには3つの国がある?

September 25, 2005

ミスクロアチア・スキャンダル (1998)



昨日の話の続きです。スキャンダルの渦中に放り込まれてしまった2人の女性、レイラ・シェホヴィッチ(Lejla Šehović)さんとイヴァナ・ペトコヴィッチ(Ivana Petković)さん。この時のミスクロアチア大会で初めに優勝したのはレイラさんのほうです。わずか5日後、レイラさんがボシュニャク人(イスラム教徒)だという理由で決定が取り消され、2位だったイヴァナさん(ローマ・カトリック教徒)が繰上げ一位となりました。

しかし、これが人種差別だという意見が多く、クロアチアやヨーロッパで大問題に発展・・・。この大会に優勝すればクロアチア代表として世界大会にも出場するはずで、結局どうなったかといえば、しかたなく今回の世界大会にはレイラさんを、そして翌年の世界大会にはイヴァナさんを出場させるということで話が落ち着きました。

レイラさんはクロアチアのドゥブロブニクで生まれ育ち、ボシュニャク人ではありましたが地元では人種に関係なく絶大な応援を受けていました。レイラさんのご両親が、レイラさんが生まれるまえの1975年に、ボスニアのサラエボから引っ越して来たのだそうです。当時はクロアチアもボスニアも旧ユーゴスラビアの一地方で、皆ユーゴスラビア人だったんですね。

コンテストの時の写真はここで見られます。(小さいですが。)
http://klub.posluh.hr/misshrvatske/1998/trojka.htm (追記:リンク切れ)

また、下記のページに行き、それぞれの名前をクリックすれば顔写真が出ます。
http://klub.posluh.hr/misshrvatske/ (追記:リンク切れ)

それから7年後。今でも表舞台で活躍しているのは2位だったイヴァナさんと、3位だったアンジャ・マリッチ(Anđa Marić)さんだけ。レイラさんはどうなってしまったんでしょうかね・・・。

イヴァナさんはモデルとして今も活躍しているようです。彼女の公式サイトはここ。トップページの下のほうに出てくる写真をクリックすればそれぞれが拡大されます。美しいです!
http://www.ivana-petkovic.com/ (追記:リンク切れ)

3位のアンジャさんは、もともとザグレブの「Flare」というロックバンドのヴォーカルで、コンテストに出場した理由もバンドの名を上げるためだったそうです。実際、このコンテストのあと大人気になって音楽シーンで活躍しました。2002年の時点ではこの3人の女性のうちで一番有名なのがアンジャさんだったそうですが、今どうなのかはよくわかりません。

第5課の Day22 を追加



第5課のDay22「お仕事は何をしていますか。What do you do for work?」を追加しました。ホームページのほうは久々の更新です!

September 24, 2005

ボスニア語を話すのは誰?(2)



ボスニア語を話すのはボスニア地方の人か南スラブ系のムスリムだと、昨日の日記「ボスニア語を話すのは誰?(1)」で申しました。では、南スラブ系のムスリムとは一体誰なんでしょうか?

ムスリムとはイスラム教徒のことをいいますが、この「南スラブ系のムスリム」というのは中近東のイスラム教徒とは人種が違います。それで最近は、ボスニア・ヘルツェゴビナやその周辺に住むムスリムのことを敢えてボシュニャク人(ボシュニャック人)と呼ぶようになってきています。ボシュニャク人とクロアチア人とセルビア人は、人種的には皆同じ南スラブ系となります。大きな違いは宗教で、以下の通り。

クロアチア人はローマ・カトリック教徒

セルビア人はセルビア正教徒(東方正教会)

ボシュニャク人(ムスリム)はイスラム教徒

バルカン半島がオスマン帝国(オスマントルコ)に支配されたときにイスラム教に改宗したグループ、それがボシュニャク人の祖先だと言われています。クロアチア人もセルビア人もボシュニャク人も血統的には皆同じ・・・ならば顔だけだと見分けがつかないんでしょうか、とクロアチア人の友人に聞いてみました。答えは、本当に「顔だけでは見分けがつかない」ということです。混血の人もたくさんいるので、顔だけではわからないのだそうです。

しかしですよ!私の主観で言わせてもらえば、ボシュニャク人はなんとなく濃いというか、クロアチア人とは顔の特徴が少し違う気がするんですが・・・。うーん、言い方を変えたほうがいいですね。つまり、数は限られていますが、私が会ったことがあるボシュニャク人のみなさんは、私が知るクロアチア人たちよりもなんとなくこう・・眉とかが濃くて、クロアチア人とは少し違って見えたんですよ。でも、気質はクロアチア人と同じくとても人懐こかったです。

ボシュニャク人は外見がクロアチア人とは違う、という意見を持つクロアチア人もいることにはいます。これは過度な民族主義に基づいた偏見とも言えますが、かつてこんなニュースがありました。

The Miss Croatia scandal of 1998
http://www.everything2.com/index.pl?node_id=1394579

Muslim reinstated as Miss Croatia
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/203399.stm

1998年、ミスクロアチアに選ばれた女性(クロアチアのドゥブロヴニク出身)が、数日後そのタイトルを剥奪されてしまいました。これはクロアチアでも一大スキャンダルに発展しました。反対派の意見を挙げると、まず彼女がクロアチア人ではなくボシュニャク人だから、また、彼女の顔がクロアチア人には見えないからそれをクロアチアの美の代表として世界に示すわけにはいかない、などなど。でも、彼女は堂々と一位になったわけで、もしもそれほどまでにクロアチア人と違う顔なら、もともと誰も彼女に投票しなかったはずでは? やっぱりあまり外見の差はなかったのではないでしょうか。

--> 翌日の日記「ミスクロアチア・スキャンダル(1998)」に続く

September 23, 2005

ボスニア語を話すのは誰?(1)



クロアチア語を話すのはクロアチア人、ボスニア語を話すのはボスニア人・・・もしそうならば話は早いですが、実際はそう簡単にはいかないようです。

例えば、昨日の日記でも話題に取り上げたモスタル市のホームページ。クロアチア語とボスニア語で書かれています。しかし、モスタル市はボスニアではなくて、ヘルツェゴビナのほうにあります。だから、厳密に言えば地理的にモスタル市民はボスニア人ではない。本当はヘルツェゴビナの人(Hercegovac/Hercegovka) なわけです。

また、モスタルの人口の大半はクロアチア人とムスリムの人(イスラム教徒)であり、ホームページもこの二民族のためにクロアチア語版とボスニア語版が用意されています。(追記:2005年当時はそうなっていました。)とすると、クロアチア語はクロアチア人の言葉で、ボスニア語はムスリムの言葉ということになります。(ボスニアの人である必要はない。)

しかし、確かにボスニア語はボスニア地方に住んでいる人の言葉でもあります。ボスニアにはムスリムだけでなくクロアチア人やセルビア人も住んでいます。だから、ボスニア語を話す人が必ずしもムスリムというわけではない。

うーん、複雑ですね!! 

話をまとめると、ボスニア語を母国語とする人は下の1か2のどちらかにあてはまる人です。

1、ボスニア地方の人(またはボスニア地方出身の人)

2、南スラブ系のムスリム(ボスニア出身である必要はない。)

そして、典型的なボスニア語の話者といえばやはりボスニア出身のムスリムです。ボスニアに住むクロアチア人が話すのは「ボスニア語+クロアチア語」となります。つまり、ボスニア語っぽいクロアチア語(または、クロアチア語っぽいボスニア語)という感じになります。ボスニアに住むセルビア人の言葉も同様に、ボスニア語に近いセルビア語になります。
ボスニア語を話すのは誰?(2)へ続く

September 22, 2005

モスタル市のホームページがクロアチア語とボスニア語で書かれている理由



先日ブルース・リーの銅像に関するモスタル市民の声をお届けしましたが(9月20日の日記「地元の人に聞く!なぜモスタルにブルース・リーなのか」参照)、私がそれを聞いた時に一つ思い出したものがあります。

それは、モスタル市のホームページです。
http://www.mostar.ba/

表紙でまずクロアチア語(hrvatski jezik)かボスニア語(bosanski jezik)のどちらかを選択するようになっています。実際は、クロアチア語もボスニア語も文法的にはほとんど同じで方言程度の差しかありません。また、書籍だとボスニア語で書かれているものはとても少ないので、ムスリム(ボスニア語を話す)でもクロアチア語やセルビア語の本を普段読んでいる。なのに、このホームページはどうしてわざわざクロアチア語版とボスニア語版に分けているのだろう、と疑問に思っていました。(しかも両方ともラテン文字で書かれているのに。)

今はその理由が分かります。もしもこれが何の選択肢もなくいきなりクロアチア語だけで書かれていたら、ムスリムは疎外されているような気分になるでしょう。モスタルはクロアチア人だけのために存在しているわけではないのですから。逆に、もしも全部ボスニア語だったら、クロアチア人の気に障ることでしょう。だから、言語自体にたいした変わりがなくても、クロアチア語版とボスニア語版の両方を示す必要があるんですね。

ウィキペディアに、モスタルの人口の推移が出ています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mostar

戦争前はセルビア人も住んでいましたが、今はクロアチア人とムスリムの人が大半みたいです。

モスタルの人口の割合

クロアチア人 48.29%
ムスリム(ボシュニャク人ともいう) 47.44%
セルビア人 3.46%
その他 0.81% (2003年の調べ)


追記:2012年10月にモスタルのホームページを再度確認したところ、英語とセルビア語も加えられており、4か国語(クロアチア語、ボスニア語、セルビア語、英語)から選べるようになっています。

September 20, 2005

地元の人に聞く!なぜモスタルにブルース・リーなのか



先週、エキサイトの世界びっくりニュースで、モスタルにブルース・リーの像が建てられることになったという記事を読みました。

「ボスニアにブルース・リーの像 民族を越えた平和のシンボルに」 (追記:リンク切れ)

かつて激しい民族紛争の舞台となったボスニアの都市モスタル。このたび、新しい平和の象徴として、ここにブルース・リーの像が建てられることになった。リーはムスリム、セルビア、クロアチアいずれの民族においても崇拝されている。

ブルース・リーの没後30周年にあたる2003年に、熱狂的ファンのグループが自分たちのヒーローを讃えようと思い立ち、プロジェクトが始動した。彼らは寄付を厚め、一年後に市の承認を得た。(以下省略)

出処はイギリスのロイター通信で、そこでもやっぱり珍事件としてOddly Enough のカテゴリーに入れられています。
(上の記事の掲載期間が過ぎた場合、「こちら」で同じ記事が読めます。)

かくいう私も最初は「何で今時モスタルにブルース・リーなんだろう?」と思ってしまいました。そこで、クロアチア人の友人の協力により、地元モスタルの人(一般市民)に意見を聞いたところ、実に納得のいくお話が得られましたのでここにご紹介します。

ブルース・リーの銅像が建てられるのは、彼がボスニア・ヘルツェゴビナで単に「崇拝されている」からではない。もっと大事なのは、彼には国籍不詳なイメージがあり、ムスリム寄りでもクロアチア寄りでもない全く中立的なヒーロー像になりえるからだ。だから、極端な話、日本人の像でもよかったかもしれない。でも、クロアチア人・ムスリム両方から好かれていて、ブルース・リーよりも有名な日本人なんていないじゃないか。

普通、銅像になるのはその国や民族のヒーローだ。しかし、モスタルには複数の民族が住んでいる。ひとつの民族には英雄である人物も、別の民族からみると悪魔かもしれない。実際、この前の戦争のとき、各地の銅像が反対勢力によって破壊されてしまった。民族間の争いのもとになるような銅像にはもううんざりなんだ。

ブルース・リーの像を建てるという計画には賛成も反対もしない。ただ、政治家に悪用されないことを祈るのみだ。

なるほど!こう聞くと、ぜんぜん珍事件ではなくなりますね。むしろ、とても理にかなった選択ではありませんか。ブルース・リーはアメリカ生まれですが、それでも多くの人にとっては「え?あのブルース・リー?アメリカ人だっけ、それとも中国人?あ、香港とか?」という国籍不詳なイメージがあると思います。そして、クロアチアにもムスリムにも関係ない宗教の人。実際にブルース・リーが何の宗教の信者だったか知りませんが、絶対にキリスト教やイスラム教信者には見えない。これが非常に重要なポイントです。そして万が一、次に戦争が起こったとしても中立で破壊の対象にならないようなヒーロー像。だからブルース・リーが「民族を越えた平和のシンボルに」なりえるんですね。

モスタルに完成したブルース・リー像が意味するもの に続く

関連記事:
モスタルに完成したブルース・リー像が意味するもの
モスタルにブルース・リーで、やっぱり正解だった!
写真で見る!今日のブルース・リー像
ブルース・リーのヌンチャク、ジプシーの子供たちにとっては金の延べ棒
ブルース・リーの銅像はどこへ行った?
ブルース・リーが帰って来た!(1日だけ・・・)

September 19, 2005

ハリー・ポッターと賢「女」の石だったら?



8月31日の「ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (3)」に関連する話題です。

「ハリー・ポッターと賢者の石」のクロアチア語版の題名「Harry Potter i kamen mudraca」 に使われている mudrac (ムドラツ)は、「賢い男」という意味の言葉でしたね。では、「ハリー・ポッターと賢い女の石」は何というのでしょうか。mudrac の女性形にあたる一語の名詞で適するものがないため、「女性」という意味の žena を使って説明します。(žena には「妻(wife)」 という意味もあります。)

まず、「賢い女性 (wise woman)」というのは mudra žena

もう少し若くて「賢い女の子 (wise girl)」ならば mudra djevojka 

そして、「賢い女性の (of the wise woman)」にするには語尾を e に変えて mudre žene

ここで、「なんで~?!」と思うかたもいらっしゃるはず。だって、「・・・の」という意味にするとき、男性名詞には a をつけ、女性名詞には i をつけると9月9日の日記にありましたから。知恵(wisdom)という意味の mudrost は女性名詞なので、 i をつけて mudrosti(of wisdom) にしましたよね。

理由:
クロアチア語の女性名詞は a で終わるのが一般的です(単数の場合)。žena や djevojka もそうです。この場合、「・・・の」という意味にするときに語尾の a を e に変えます。

しかし、一部の女性名詞は a 以外で終わります。mudrost も女性名詞ですが t で終わっていますね。このように a 以外で終わる女性名詞を「・・・の」という意味にするときは、語末に i を付け足します。

それで、「ハリー・ポッターと賢女の石」というならば 

Harry Potter i kamen mudre žene (Harry Potter and the wise woman's stone)

žena だけでなく、それを修飾する mudra(賢いという意味の形容詞の女性形)の語尾も同じく e に変えます。

September 18, 2005

ブログの引越し(中断)



ブログの引越しを試みましたが、作業がなんとも面倒!はやくもあきらめムード(笑)引っ越したかった理由は、はてなダイアリーだとメロメロパークが使えないから。

メロメロパーク
http://meropar.jp/ (追記:リンク切れ)

メロメロパークというのはブログでやる育てモノの一種です。ペットの背景が本当の時間と共に変わっていくのがすごく好きなんです。夜には月がでたり星が流れたり、昼には太陽が輝く。

でも、記事を移すのが面倒なので、3本ぐらい移しただけで中断!このままはてなに留まろうかな(^^;)

追記:
このままはてなに留まることにしました!やっぱりはてなのキーワード機能はおもしろい。ほかのブログにはまねの出来ない魅力ですね。(2005/10/2)

さらに追記:
はてなダイアリーは気に入っていたのですが、とても大きな広告が表示されるようになったため、Blogger に引っ越しました。(2012年)

September 17, 2005

Wild On!



Date: 2005/09/17(Sat) 18:28 No.20
Re: こんにちは!

COOさん、こんにちは(^^)「どうでもいい話」大歓迎です!

東欧の人々がイケメンというのは、私もよく耳にします。そういえば、2、3年前になりますけど、米国のTVの旅行番組でクロアチア特集があって、クロアチア人の容姿の良さについて少し触れられていました。欧米の大手モデル・エージェントが綺麗な女の子を捜すためにクロアチアで新人モデルのオーディションをやっていることなどが紹介されていました。レポーターはタレントのブルック・バーク。そして、彼女が雑誌のインタビューで、「番組でいままでに訪れた国のなかで、いちばん食べ物がおいしかった国はどこですか?」と聞かれ、「クロアチアです!ワインと食事と人々が最高でした。」ですって!

関連記事へのリンクはブログに載せておきました。
croatian101plus.blogspot.com/2005/09/wild-on.html

上記(「クロアチア語くらぶ BBS兼ゲストブック」より)で言及したアメリカのTV番組は 「Wild On」 というものです。

1、クロアチア特集の番組紹介は、ここで読めます。クロアチア情報満載です。(英語)
http://www.eonline.com/On/Wild/Travel/adriatic.html(追記:リンク切れ)

2、レポーター役のブルック・バークのインタビューが読めるのはここ。(英語)
http://www.maximonline.com/articles/article_4268.html(追記:リンク切れ)

同じ記事がこちらで読めます。
http://www.brookeburke.net/HTML/maxim_chat_2001.html (追記:リンク切れ)

Maxim Online:
Of all the places you’ve been to throughout your show, where did you have the best meal?
Brooke Burke:
Croatia!
Brooke Burke:
The best wine, the best meal, the best company.

というところを見てください!

そして余談

Maxim(マキシム)というのは、海外の雑誌です。男性向けの、ちょっと「プレイボーイ」みたいな感じのきわどい雑誌です(笑)ブルック・バークさんはアメリカで人気のあるタレントで、モデル、司会、レポーターなどいろいろこなしています。彼女の水着カレンダーの売り上げ数が毎年ランクの上位に入ることでも有名。

September 16, 2005

直りました!



新サーバーへのデータ移動が完了した模様で、「クロアチア語を教えて!Teach Me Croatian!」ホームページが無事に閲覧できるようになりました。ほっ。

September 15, 2005

ホームページがダウンしています (>.<)



現在、ホームページ「クロアチア語を教えて!Teach Me Croatian!」のサーバーがダウンしているようで、ここ数時間繋がりません。

追記:おおおぉ、これはメインテナンスで、データを新しいサーバーに移しているのだそうです。これで、今まで不安定だったのが直るのではないかと期待しています。おそらく今日はずっと繋がらないと思います。せっかくホームページを見ようとしてくださった方々(がいらっしゃるとすれば)、どうも申し訳ありません!よかったらまた明日にでもトライしてみてください。

クロアチア人とセルビア人の名前



9月12日に、「コで終わる男性名」について書きましたが、今日はその続きです。Hrvoje という名前以外にも、名前を見ただけで「これはクロアチア人だろう」と推測できるものをもう少し調べてみました。 しかし!!逆に、「セルビア人っぽい」名前のほうにたどり着いてしまいました(笑)つまり、クロアチア人からみて「セルビア人っぽい」男性名を挙げます。

まず最も典型的なのは、Jovan (ヨヴァン)という男性名。これは、Ivan (イヴァン)のセルビア版だそうです。(厳密には「セルビア版」とは言えないかもしれませんが、クロアチア人からみて凄くセルビアっぽく感じられる、ということです。)Ivanという名前はスラヴ系の民族全体に多いので、もちろんセルビアに Ivanさんが全然いないわけではありません。ちなみに、アメリカ国内では Ivanをアイヴァンと発音するのが一般的です。昨年アメリカに上陸した台風 Hurricane Ivan も、「ハリケーン アイヴァン」と発音されていました。

ほかには、例えば Saša(サーシャ)という男性名。スラヴ系の民族全体に多いのでクロアチアにもたくさんあるけれど、どちらかというと(クロアチア人からみると)セルビアっぽい響きなのだそうです。そしてロシア人にもサーシャさんとかミーシャさんって多いと思います。

Miljenko(ミリェンコ)という名前はヘルツェゴビナやクロアチアに多いですが、まんなかの j をとって Milenko(ミレンコ)にするとセルビア人の名前になります。それならば、Željko (ジェリコ)の j をとって Želiko(ジェリコ) にすればセルビアっぽくなるのかと思いきや、そうはいかないそうで(笑)

前ユーゴスラビアのミロシェビッチ大統領(Milošević)の名前、Slobodan(スロボダン)もセルビアっぽいそうです。Miloševićという名字は Miloš(ミロシュ)という名前がもとになります。この Miloš(ミロシュ)もセルビア人に多いです。

とはいえ、かつてはひとつの国として共存していたわけで、クロアチアとセルビアの文化が入り混じることも多々あります。たとえば、Ivica (イヴィツァ)という名前はセルビアっぽいそうですが、クロアチア人にもたくさんいます。 というわけで、名前で出身を推測するのはある程度可能ではあるけれど、絶対的ではありませんので!

ブログ内関連記事:
ゴランが語る・・・ルカがルカになった理由

September 13, 2005

 ”愚者”をあらわす英語いろいろ!



「ハリー・ポッターと賢者の石」のイギリス版オリジナルの題名は、Harry Potter and the Philosopher's Stone でしたね。philosopher(賢者)の反対語を今日は英語で調べてみました。

まず thesaurus.com へ行き、philosopher で調べると、反対語は dunce と出ました。 そして dunce の類義語を見ていくと、出るわ出るわ・・・

愚者、stupid person という意味の類義語は、

ass, birdbrain, blockhead, bonehead, boob, buffoon, dimwit, dodo, dolt, donkey, dope, dork, drip, duffer, dullard, dumb bunny, dumb cluck, dumb head, dumb ox, dumbbell, dunderhead, fool, goof, goof ball, goon, half-baked, half-wit, idiot, ignoramus, imbecile, jackass, jerk, knucklehead, lame-brain, lightweight, loon, lout, lunkhead, moron, nerd, nincompoop, ninny, nitwit, numskull, oaf, pinhead, scatterbrain, schmuck, schnook, simpleton, spaz, stoop, twit

こんなに! 出典は、Roget's New Millennium Thesaurus, First Edition だそうですが、バカという言葉でもこんなにずらりと並べられるとなんだか楽しい!!

そういえば blockhead というと、スヌーピーの漫画(ピーナッツ・コミックス)を思い出します!"You're a blockhead, Charlie Brown!" 「あんたバカね、チャーリー・ブラウン!」って繰り返し出てきます。ピーナッツ・コミックス、ぜひぜひクロアチア語版でも読んでみたいのですが、まだその機会がありません。

公式ホームページ http://www.snoopy.com/ によれば、スヌーピーの漫画は75カ国の新聞紙に連載され(およそ2600紙)ているそうです。ドイツ語版、フランス語版、ポルトガル語版、スペイン語版、ロシア語版などをこのホームページで少しだけ見られます。英語版は毎日(日替わりで)読めちゃいます。クロアチア語版をみつけたい!

さて、「ハリー・ポッターと愚者の石」を英語にすれば、Harry Potter and the Fool's Stone あたりが無難なところかと思いますが、これがもしも「Charlie Brown and」 だったらやっぱり「the Blockhead's Stone」 のほうがいいかもしれませんね(笑)

September 12, 2005

コで終わる男性名



ハリー・ポッターのドラコ・マルフォイ(敢えてセルボ・クロアチア語表記にすると Drako Malfoj)が話題にのぼったところで、ko で終わる男性名でクロアチアにも多いものをリストアップしておきたくなりました(笑)

まず、よく耳にするものから思いつくままに挙げますと以下の通り。

Marko マルコ
Mirko ミルコ
Željko ジェリコ
Slavko スラヴコ
Zvonko ズヴォンコ
Zlatko ズラトコ
Zdenko ズデンコ
Ivanko イヴァンコ
Marinko マリンコ
Miljenko ミリェンコ
Zdravko ズドラヴコ
Darko ダルコ
Branko ブランコ
Dubravko ドゥブラヴコ
Franko フランコ
Srećko スレチコ
Vinko ヴィンコ

やっぱりカタカナにするには無理があるかな(^^;) たとえば、Slavko さんですと、スラーヴコというふうに「ラー」をもっと伸ばしていう地域もありますので、一概には言えませんね。

Zvonko さんなどが日本に来たら、「ヴォ」が「ボ」になってズボンコさんと呼ばれることになってしまいます、きっと。(思わず笑ってしまいそう・・日本名も、外国ではおもしろおかしい名前になってしまうことがたくさんあるでしょうね。)

ちなみに、「この名前ならきっとクロアチア人だ!」とわかるようなのもあります。それは

Hrvoje

うーん、カタカナに直すのが難しい名前だ~・・フルヴォイェとなりましょうか。男性名です。クロアチア人という意味の Hrvat(男性形)という言葉に近いことからもわかるように、クロアチア人なんだぞ~と名前が語っています。

September 11, 2005

ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (6)



ロンの名字

セルビア語版の本の中で、ロン・ウィーズリーの名字は、Vesli と(キリル文字で)表記されていると聞きました。これをセルビア語やクロアチア語で発音するとヴェースリという感じなんですが・・・。クロアチア語版では英語表記のまま Weasley となっていますが、敢えてクロアチア語表記にするならば Vizli (発音はヴィーズリ)と書く読者が多いです。クロアチア語やセルビア語には W がないので、それをVに置きかえるところまでは慣例として理解できるんですが、なぜセルビア語版は Vizli じゃなくて Vesli なのだろうか?と私は最初疑問に思っていました。

クロアチア人の友人と考察した結果、「おそらくセルビア語版の翻訳者は最初、英語で Weasley がどう発音されるのかわからなくて、ウェスリーと発音されると思ったのだろう」という結論になりました(^^;)

今でこそ映画があるから登場人物の名前の発音は簡単にわかりますよね。でも、第1巻が出た当時は映画もまだなくて、現代ではもうあまり見かけないような古典的な名前が続々と登場するので、無理もありません。翻訳者のかたには同情してしまいます。

英語の名前をカタカナに直すのも厄介でしょう!正確に直すのは不可能なので、どこかで妥協しなくてはいけないのはわかりますが、たまに面白いのがあります。たとえば、Draco Malfoy は、英語ではドレィコゥ・マルフォイのような感じになりますが、日本語だと「ドラコ」で、まるでドラえもんの親戚みたい(笑)(Draco ファンの皆さん、ごめんなさい。)

そして、Draco はクロアチアでもドラコと呼ばれています!Rの発音はイタリア語みたいな巻き舌にして、「ドラーコ」っぽくします。セルビア語版では Drakoで、読みはやっぱり「ドラーコ」(^^)

September 10, 2005

ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (5)



( <-- ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (4)からの続き)

「ハリー・ポッターと愚者の石」

今日は余談です!
もしも「賢者の石」の反対の石があったとしたら・・・?「愚者の石、バカ者の石」なんてのがあったらハリー・ポッターの題名はどうなるか、を考えてみます。

「賢者」はクロアチア語で mudrac でしたよね。その反対言葉は、glupan(愚か者、バカ者、a stupid man)といいます。これも男性形なので、「バカ者の」という意味にするには語尾に a を付けて glupana にします。

クロアチア語版ならば、
Harry Potter i kamen glupana 「ハリー・ポッターとバカ者の石」

では、セルビア語版だったら?セルビア語版では、「ハリー・ポッターと知恵の石」となっていました。ならば、「バカの石(石そのものがバカ、the stone of stupidity)」はどうなるでしょうか。

「バカ、stupidity」 という意味の言葉は glupost といいます。これは女性形なので、「バカの」という意味にするには語尾に i を付けて glupostiにします。

すなわちセルビア語版ならば、
Hari Poter i kamen gluposti 「ハリー・ポッターとバカの石」(実際は、これをキリル文字に直さないといけませんが・・・)

になると推測されます!

ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (6)に続く

ブログ内関連記事: ”愚者”をあらわす英語いろいろ!

September 9, 2005

ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (4)



8月31日の続きです

セルビア語版の題名の意味

セルビア語版の題名「Hari Poter i kamen mudrosti」の mudrosti は、

mudrost「知、知恵 (wisdom)」の語尾に i を付けて、「知の、知恵の」という意味にしたものです。だから直訳すると「ハリー・ポッターと知恵の石」となります。原題の意味と少し違っていますね。

原題やクロアチア語版のほうは「賢者が所有する石、賢者に属する石」ということで、石そのものの能力は題名からはわかりません。セルビア語版の題名は、「知恵を授ける石」となり、持ち主が誰であれ石そのものに力があることになります。

最後にちょこっと文法の話。

「・・・の」という意味にするとき、男性名詞には語末に a をつけ、女性名詞には i をつけます。

mudrac は男性名詞なので a をつけてmudraca

mudrost は女性名詞なので i をつけてmudrosti

--> ハリー・ポッターのクロアチア語版とセルビア語版を比較 (5)に続く

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